関節リウマチと食事
「何を食べればいいの?」に
最新エビデンスで答えます
2025〜2026年の研究・ガイドラインをもとに、専門医がわかりやすく解説
関節リウマチの治療といえばお薬が中心ですが、食事は「気休め」ではありません。近年の研究では、食事が薬の効果を支え、心臓病や骨粗鬆症などの合併症リスクを下げることが示されています。「食事で気をつけることはありますか?」という患者さんからのよくあるご質問に、最新のデータでお答えします。
まず結論:「地中海食」が
最も推奨されている食事スタイル
最も推奨されている食事スタイル
アメリカのガイドラインにおいて、関節リウマチの食事療法として唯一「条件付き推奨」として明記されたのが「地中海食」です。
地中海食とはどんな食事?
- オリーブオイルを主な油脂として使う
- 野菜・果物・豆類・ナッツを豊富に摂る
- 魚介類(特に青魚)を週2〜3回以上食べる
- 全粒穀物(玄米・全粒粉パンなど)を選ぶ
- 赤身肉・加工肉は控えめにする
とはいえ、「地中海食」と聞くとハードルが高く感じるかもしれませんが、
日本の和食も実は考え方が近いです。次のセクションで、日本で実践しやすい形に置き換えた具体例をご紹介します。
日本の和食も実は考え方が近いです。次のセクションで、日本で実践しやすい形に置き換えた具体例をご紹介します。
日本で実践できる
「抗炎症食」の具体例
「抗炎症食」の具体例
地中海食の考え方を和食に取り入れるのがポイントです。抗炎症作用が期待される食品を、食卓に一品ずつ増やすことから始めましょう。
・青魚(サバ・イワシ・サンマ)→オメガ3脂肪酸が豊富
・オリーブオイル→炒めものや和え物に
・緑黄色野菜(ほうれん草・ブロッコリー)→抗酸化物質が豊富
・ベリー類(ブルーベリーなど)→ポリフェノールが豊富
・ナッツ類(くるみ・アーモンド)→間食に少量がおすすめ
・生姜・ターメリック→薬味や料理に活用
・全粒穀物(玄米・全粒粉)→食物繊維も豊富
・トマト→リコピンで抗酸化
※特定の食品で関節リウマチが「治る」わけではありません。薬の効果を支える体内環境を整えることが目的です。
できれば減らしたい食品:
「超加工食品」に要注意
「超加工食品」に要注意
「超加工食品(UPF)」をよく食べる人は、ほとんど食べない人に比べて関節リウマチの発症リスクが高いとの研究報告もあります。
⚠️ 超加工食品(UPF)の代表例
- インスタント食品・袋麺・カップ麺
- ファストフード・ポテトチップスなどのスナック菓子
- 清涼飲料水・甘い缶コーヒー
- 加工肉(ソーセージ・ハム・ベーコン)
- 菓子パン・揚げ菓子
完全にやめる必要はありませんが、「頻度を減らす」意識を持つだけで十分効果的です。
腸内環境を整える:
発酵食品と食物繊維
発酵食品と食物繊維
近年「腸と関節のつながり」という概念が注目されています。腸内の善玉菌が産生する「短鎖脂肪酸」という物質が、免疫の暴走を抑える細胞(制御性T細胞)を増やすことがわかってきました。
・ヨーグルト
乳酸菌・ビフィズス菌
・納豆
納豆菌+食物繊維
・みそ汁
毎日の習慣に最適
・キムチ
植物性乳酸菌を含む
発酵食品は腸内の善玉菌を増やし、食物繊維はその善玉菌の「エサ」になります。「発酵食品を1品」+「野菜や海藻などの食物繊維」をセットで摂ることで、より効果的に腸内環境が整います。1日1回の習慣からでも十分です。
骨と筋肉を守る:
カルシウム・ビタミンD・たんぱく質
カルシウム・ビタミンD・たんぱく質
関節リウマチでは、炎症そのものやステロイド薬の使用によって骨粗鬆症のリスクが高まります。また、痛みで動けない期間が続くと筋肉が落ちやすく、それが関節への負担増加につながります。
| 栄養素 | なぜ大切? | おすすめ食品 |
|---|---|---|
| カルシウム | 骨密度の維持。特にステロイド使用中の方は積極的に | しらす・煮干し・小松菜・豆乳・チーズ |
| ビタミンD | カルシウムの吸収を助ける。RA患者さんの多くで不足が確認されている | 干ししいたけ・きくらげ・サンマ・ブリ・鮭 |
| たんぱく質 | 筋肉の維持・修復に必須。特に魚のたんぱく質はおすすめ | 魚全般・豆腐・卵・鶏肉(皮なし) |
☀️ 日光浴も忘れずに:ビタミンDは食事だけでなく、日光を浴びることで皮膚でも作られます。1日15〜30分程度(腕や足に当てる)が目安です。外出が難しい方はサプリメントでの補充も選択肢になります(主治医にご相談ください)。
最後に
食事療法は「食べれば治る」というものではなく、「薬の効果を最大限に発揮させる土台を作る」ためのものです。まずは現在の治療をきちんと続けながら、無理のない範囲で少しずつ取り入れてみてください。
「最近関節が痛い」「リウマチと診断されたけど食事で気をつけることは?」
診察室で話しにくいことも、丁寧にお答えします。
当院は予約不要です。診察時間内にそのままお越しいただけます。八尾市・柏原市・東大阪市周辺にお住まいで、リウマチについて相談したい方は、どうぞお気軽にご来院ください。
さくらリウマチ内科クリニック
〒581-0867 大阪府八尾市山本町2丁目4-4 近鉄河内山本駅より徒歩3分
