〜効果・飲み方・副作用を専門医がわかりやすく解説〜
関節リウマチと診断され、「メトトレキサート(MTX)」という薬を勧められた方も多いのではないでしょうか。「抗がん剤としても使われると聞いて不安…」という声をよく耳にします。
このブログでは、当院でも第一選択薬として処方することの多いメトトレキサートについて、効果・飲み方・副作用と注意点をわかりやすくお伝えします。
メトトレキサートとはどんな薬?
メトトレキサート(商品名:リウマトレックスなど)は、関節リウマチの治療ガイドラインにおいて長年にわたり第一選択薬として位置づけられている薬です。
治療効果・安全性・費用のすべての面でバランスに優れており、実際の診療でも「関節の痛みや腫れをしっかり抑えてくれる」と実感することが多いお薬です。
飲み方の基本と注意点
週1回内服が基本
メトトレキサートの最大のポイントは、「毎日飲む薬ではない」ということです。週1回(または翌日に分けて週2回)まとめて内服します。曜日を固定しておくと飲み忘れが防げます。
葉酸を一緒に使う理由
副作用を抑えるため、メトトレキサートを飲んだ翌日または翌々日に「葉酸」を内服していただきます。メトトレキサートと同じ日に葉酸を飲むと治療効果が弱まるため、必ず翌日以降に服用してください。
飲み忘れたときはどうする?
焦らずに次のようにしてください:
- 気づいた翌日に内服する
- 次回以降は「その曜日から1週間後」を新たな服用日とする
注射薬という選択肢も
現在は注射薬のメトトレキサートも使用できます。内服で吐き気が強い方や、より高い効果を期待する場合に用いられます。注射による痛みがあるため、基本は内服薬を優先していますが、ご希望や状態に応じて相談可能です。
副作用と対処法
副作用が多い薬ではありますが、専門医が定期的に管理することで、多くの方が安全に使用できています。代表的な副作用と注意すべきサインをご紹介します。
1.流産・胎児奇形
妊娠を少しでも考えている方は、必ず事前に医師へご相談ください。内服中止後少なくとも3か月は避妊が必要です。この注意点は男性にも当てはまります。
2.血球減少(感染症・出血リスク)
定期的な血液検査で早期発見が可能です。日常生活での注意サインは「口内炎が多くできる」「ぶつけていないのに内出血が増える」などです。
3.間質性肺炎
痰のからまない咳や息切れが続く場合は早めにご相談ください。放置すると重篤化することがあります。
4.感染症
手洗いなど基本的な感染対策を徹底してください。発熱や風邪症状が出た場合は一時的に服用を中止し、ご連絡ください。
5.リンパ節腫脹(メトトレキサート関連リンパ腫)
非常にまれですが、首・鎖骨・わき・股などにしこりを感じたら早めに受診してください。薬の中止で改善することも多い特徴があります。
6.肝機能障害
自覚症状が出にくいため、定期的な血液検査で確認します。
7.吐き気
内服初期に出ることがありますが、徐々に慣れる方が多いです。必要に応じて吐き気止めを併用します。それでも難しい場合は注射薬へ変更することもあります。
まとめ
メトトレキサートは副作用の多い薬と聞くと心配になるかもしれませんが、適切に使えば関節リウマチに対してとても頼れる薬です。当院では、定期的な血液検査と診察を通じて安全に管理しながら治療を進めていきます。
「リウマチと言われたが何から始めればいいかわからない」「今の治療に不安を感じている」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
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